[B] コメ取引の主戦場は国際市場に 80年代日経連提言そのままの再現
小泉ジュニア農相による備蓄米安売り騒動の隠された狙いが次第に明らかになった。コメ問題の舞台を国内市場から国際市場に転換という方向がはっきりと見えてきたと本紙に書いた。昔、同じような議論をしたことを思い出し、書棚をあさったら、1978年7月にたくさんの執筆者と共に書いた『米 輸入か農の再生か』(学陽書房刊)が出てきた。大野は巻頭の「輸入自由化しても米は安くならない」という文章を寄せている。読み返すと、いまのコメ論議を考えるにあたって参考になる論点をいくつか提示している。それ紹介しながら現在に繋げて、いま政府が進めようとしている政策路線に行き着く策を考えてみたい。(大野和興)